人生であと何回塗替えを行いますか?

伊原塗装の健太郎です!

この仕事をしているとよくお客さまから聞く話ですが、
「この塗替えが人生で最後の塗替えだから」というお話。

この発言、まだこの業界歴が長くない私でも
何度も何度も聞いた記憶があります。

さて、人生で最後の塗り替えとは何歳ごろの話でしょうか。
人生100年時代と言われますが、
では10年に1回塗り替えるとしたら最後の塗替えは90歳…?
90歳ではやらないだろうとのことで80歳…?

もちろん家を継ぐ存在がいるかいないか、
家を手放して引っ越す、介護施設にお世話になるなど、
様々なパターンがありますので、一概には言えません。

しかし今回これを読まれる方には、
ぜひご自身が最後に家の塗り替えを行うのがいつ頃なのか
というのを想像してみていただきたいです。

そしてここでは仮に、80歳が最後の塗替えと想像した
現在築25年の戸建てに住む、50歳のAさんを主人公としてお話を進めます。

今回主人公のAさんです!

「そろそろ前の塗替えから10年経つし、家の塗替えをしないとな。」

Aさんは25歳でマイホームを購入、
最初の塗り替えは築15年の40歳の時でした。
その際に塗装店の人から塗替えは10年に1回が目安と聞いていたわけです。

Aさんの家はこんな感じです。1階床面積は約25坪(8m×10mほど)

「だいぶ外壁も色あせてきたからな。」

たしかに外壁の色が白っぽくなってきて色あせています。
指で触ると白い粉が付く、チョーキングという現象
始まっているので、塗替えのタイミングと言って問題ない状態です。

チョーキング現象、みなさまも指に白い粉が付いたご経験あるのでは


「今50歳だから、仮に80歳で最後の塗り替えを行うとして、あと4回塗替えを行うことになるのか。
   1回あたり100万円以上かかるし、生涯で考えると結構な出費だな。」

前回の塗り替えでは約130万円の費用がかかったそうです。
もし毎回同じ金額で塗り替えを行ったとしたら、
130万円 × 4回 = 520万円が必要な想定です。
(ここでは材料費の高騰は無視します)

「それに1回あたりの塗り替えも、色決めやお隣さんへの挨拶だったり、
   塗装屋さんとも何回も打ち合わせしなきゃだし結構大変なんだよな。。」

そんなこと言わずに!と言いたいところではありますが、
たしかに貴重なお休みを割いての打ち合わせも大変なことですよね。

「なんとか塗替えの回数も減らせて金額を抑えられる方法はないものか。」

はい、だいぶ前置きが長くなりましたがここで本題に入ります。
今回は高耐候性塗料を使ってAさんの願いを叶えましょうという内容です!

生涯でお得になるかもしれない内容なのでぜひご覧ください。

まず10年に1回が塗替えの目安という話は、
現在主流であるシリコン樹脂系塗料の耐候年数からきています。

もちろん良い塗料は値段が高いです


シリコン樹脂の塗料の耐候年数は10~12年ほど(日当たりや立地環境で変わります)なので、
10年で塗替えというのは間違いではありませんね。

さて、戸建ての塗替え工事では主にこんな内容が御見積書に書いてあると思います。

建物の構造や状態により内容は変わります


そして前回Aさんが行った塗り替え工事の内訳はこのような感じでした。

下地補修はAさんの家では必要がない状態でした


足場を組み、下地補修やシール工事をして、

シリコン樹脂の現在のスタンダードな塗料を使って塗装し、

バルコニーの防水を行ってこの金額だったそうです。

塗料を見直しましょう、という内容の時、

必ず議題に上がるのは樹脂についてです。

樹脂については過去にもブログ(コチラをクリック)を書いていますが、
前回のブログではシリコンの上位互換はフッ素と記載しています。

フッ素樹脂塗料は比較的値段が高いことが多く、私たちも提案できないケースが多かったのです。

しかしここ近年、各メーカーが発売した塗料に、
ラジカル制御型塗料というものがあります。

正確に言うと、ラジカル制御型というのは樹脂ではなく、
塗料の劣化をしにくくする仕組みなのですが、
わかりやすいので一覧に組み込んでいます。

ラジカル制御されたシリコン樹脂の塗料です

そしてさらに!
ラジカル制御型塗料の中でその性能を引き上げたモデルが登場してまいりました!

当ブログではよく登場する関西ペイント社の、「ダイナアクセル」という新塗料です


従来のラジカル制御型とフッ素樹脂塗料の間、
耐候年数では15年以上が見込める塗料となります。

高耐候性ですがコストパフォーマンスに優れ、
長すぎない塗膜寿命でバランスが良い塗料となっています。
(前ブログでも記載していますが長すぎるからいいというわけでもありません)

ダイナアクセルカタログより


私がこの塗料の特性の中で特に良いなと感じたのは以下の部分です。

建物のエッジ部分にもしっかりと肉が付き、
カバーすることで長期保護を実現しています。

さて、話を戻しますと、
Aさんのお家にこういった塗料を適用しますと、
15年スパンで塗替えを行うので、
4回必要だった塗り替えが3回で済む計算になります!

そして問題は金額ですが、
1回あたり130万円ほどだった工事金額が、
上記塗料を外壁に、屋根にも高耐候性塗料を使用すると
このような金額イメージになります。

※1回あたり160万円に(参考価格です)


1回あたりの金額は上がりますが、
3回合計で480万円となり、総額でおさえることができましたね!
しかも1回分塗り替える手間も省けるわけです。

もちろん、塗料を良くすれば建物のメンテナンスが一切必要ないということではございません。
地震や雹などの自然災害で工事が必要になったり、

設備の劣化で工事が必要になったり、
家族構成の変化によっても計画は変わってくると思います。

ですが、長い目で見て保全計画を立てることが
生涯でかかる手間とお金を抑える第一歩
になるのは間違いございません!

ぜひご自身のライフプランと合わせてご計画なさってはいかがでしょうか。

塗料はどんどんと多様化、細分化されていきますが、
そこをしっかりと勉強し、お客様に提案していくことで
良い塗装工事が出来上がるものと考えております。
何かご相談やご不明点がございましたらお気軽にお声がけください。

今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございます!
それではまた次回お会いしましょう!